第22回 定期演奏会ボヘミア抒情 ~チェコ音楽の調べ~

22nd定期パンフレット今回のプログラムを作るにあたり、どうしたらお客様に楽しんでいただけるか、プログラム担当は頭をつき合わせて考えていました。
その結果、このような指令が出されました。

パートごとに「見せ場」を紹介すべし!

というわけで、各パート、「ここがおいしい!」「あそこはキビシいんだよ…」と、アピールしております。
とはいえ字数制限は50字! かなり厳選された「見どころ・聴きどころ」と言えましょう(?)

演奏者ならではのコメントを、曲紹介と合わせてお楽しみ下さい。

ドヴォルジャーク:序曲「謝肉祭」

ドヴォルジャークがアメリカへ渡る直前の1891年、演奏会用序曲三部作の第2曲目として、「自然の中で」「オセロ」とともに書き上げられました。
力強く熱狂的なテーマと、それにはさまれたのどかで美しい中間部との対比によって、祭りの躍動感がよく現されている曲です。

  • 全体的に賑やかな曲なので、聞こえる所はどこ? という感じです。
    探すように聴いてみてください。

    …ファゴット

  • とても賑やかな曲です。田代先生のテンポがどんなに速くとも、にこやかに…(弾けないか…!?)

    …2nd ヴァイオリン

  • 曲の中間部あたりで、とても速くて音程の高いところがあります。
    チェロがいっせいにハイポジションに行くのでそれとわかります。
    ちゃんと弾いているのは誰だ。

    …チェロ

  • 後に控える曲に備え、体力温存中です。
    後半どんなにテンポが速くなろうが、至極冷静にリズムを刻むつもり。

    …コントラバス

  • 活気ある「お祭り」の雰囲気のあと、自然を表す印象的でゆったりとした、美しいヴァイオリンソロが現れます。

    …1st ヴァイオリン

  • 謝肉祭なのでキラキラ華やかに吹きます! 中間部には美しいソロもあります。
    (そして祭が終わったら精進です…)

    …フルート

  • フランス料理をご馳走してもらう事を条件に出演する事になったY江。この後の曲が大変でも手を抜かないで演奏してネ!!
    指揮者「1stクラ、早いパッセージで指が踊ってるぞ!!」
    1stクラ「いいんです、今日は祭りですから…」

    …クラリネット

  • 曲の最後をトロンボーン(の和音)で終わる曲は、意外に多いのです。
    謝肉祭もそんな曲のひとつです。

    …トロンボーン

  • 最後にヴァイオリンと一緒に細かく動いてかけのぼるフレーズがあります。
    本番での田代先生のテンポがそんなに速くないことを祈るのみです。

    …ヴィオラ

  • 全曲にちらばる、程よく目立つソロを1stが担当しますが、2ndも重要です。
    ドヴォルジャークってそんな配慮があって好き!

    …オーボエ

  • 後半部の金管の盛り上がりの中での響きを聴いてください。

    …ホルン

  • この曲の楽譜は普段より音符の数が多く、全ての打楽器が華やかに活躍します。お祭りのにぎやかな様子をご想像いただき、楽器同士のアンサンブルをお楽しみ下さい。私たちも楽しく演奏しております。

    …パーカッション

  • 頭から華やかな始まり。情緒ある弦と木管の中間部に続く後半は吹き続けです。曲全体を華やかに且つ引き締めていきたいと思います。

    …トランペット

スメタナ:「わが祖国」より ヴルタヴァ(モルダウ)

連作交響詩「我が祖国」は、スメタナが1874年から79年にかけて作曲した全6曲からなっており、チェコの歴史、神話、そして自然がおりこまれた一大叙事詩となっています。
今回はその中から、2曲目「ヴルタヴァ」と、6曲目「ブラーニク」を演奏しました。

単独で演奏されることも多い、有名な曲です。
モルダウ(ヴルタヴァ)川の流れをスメタナが音楽的に表現した作品です。
ボヘミアの森の中から流れ出た源流が小川となり、流域の風景を水面にうつしながら急流、やがて大河となってプラハの街を流れ去って行く情景描写はすばらしいものがあります。

  • 本日モルダウの水がよどみなく流れるよう、演奏者は背の青い魚を食べてDHAの摂取に努めています…?

    …フルート

  • フルートの動きが始まる。ドキ、ドキ、ドキ 心臓の鼓動が高まり緊張増す中、上手く演奏できるかな? などと雑念を抱いて15小節間待つ。
    あっ!! 失敗。出るところを間違えた…てな事にならないよう頑張ります。

    …クラリネット

  • チェロは第1と第2にパートが分かれています。曲の冒頭でフルートと同じように、長いフレーズを第1と第2で分け合って弾いています。
    滑らかにつながっているかどうかどうか聴いてください。

    …チェロ

  • 皆さんが聴いたことのある有名なメロディは、オーボエと一緒に吹いています。

    …ファゴット

  • 優雅にモルダウのテーマを弾く1stヴァイオリンの下、16分音符でモルダウの流れを表現しています。すっごく大変ですが、本番では「涼しい顔で」弾く予定!

    …ヴィオラ

  • ヴィオラと共に河の流れを表す16分音符の連続(これ本当に難しいのです!)。この曲は美しい旋律ではなく、この河の流れで成り立っていることを聴いて欲しい!!

    …2nd ヴァイオリン

  • トランペットは、狩の場面が始まる、ちょうどその先頭を駆け抜けるかのような信号として出て来ます。
    更に、流れが急流となる辺りから、ヴルタヴァの激しさや、堂々とした流れを表す場面で、トランペットに相応しいパッセージが続きます。

    …トランペット

  • 森の水源から徐々に水が集まり河の流れが出来てくると、美しいメロディ「モルダウの河のテーマ」がでてきます。
    「月の光・水の精の踊り」の部分では、月の光を表していて、神秘的な美しいヴルタヴァを描写しています。

    …1st ヴァイオリン

  • できれば吹きたくないと世のオーボエ吹きが思っているフレーズが曲なかほどに登場します。低く弱く目立つこれを、本日Oが挑戦します。

    …オーボエ

  • モルダウのトロンボーンは、妖精だったり、荒波だったり、多彩な表現を要求されます。トロンボーンの表現力をお楽しみください。

    …トロンボーン

  • 1曲目で蓄えたパワーを「聖ヨハネの急流」でプチ披露です。
    演奏中の険しい顔は急流の表現法のひとつ。…ウソ(笑)

    …コントラバス

  • 「森の狩猟」の部分を4本のホルンが勇ましく狩りの角笛を響かせます。

    …ホルン

  • 水面がきらきら光る川辺を想像してください。
    トライアングルがそのきらめきを、ティンパニ・大太鼓・シンバルがその力強さを表現しています。

    …パーカッション

スメタナ:「わが祖国」より ブラーニク

ヨーロッパ中世の宗教改革の先駆者だったヤン・フス。フスはコンスタンツ宗教会議で異端として火刑に処せられ、フス派も多大な犠牲を払ってしまいましたが、時を経てもその精神はチェコの人々に受け継がれています。
ブラーニクはフス派の抵抗と騎士達の伝統がモチーフとなっており、いにしえの騎士達への追憶と祖国チェコの輝かしい将来が歌われています。

  • 一瞬の迷いが即落ちる(どこを弾いているか分からなくなる)。
    目は譜面にくぎ付け、指揮棒が目に入っているか否や!?

    …2nd ヴァイオリン

  • 宣誓! どんなに細かい音符でも、決して譜面とにらめっこしません!
    「なら他の曲は?」なんて訊かないでお願い。

    …コントラバス

  • 曲の始めに戦闘の休息が表現されます。
    弦楽器が正確なリズムで主題を演奏し、対位法的に展開していきます。

    …1st ヴァイオリン

  • 中間部の牧歌的情景の美しさを忠実にお伝えするため、1st奏者はチェコまで遠征しました。

    …フルート

  • 101小節あたりからのオーボエと1stクラの掛け合いをじっくりと聴いて下さい。
    その時2ndクラは何をしているかって? それは、この後の場面に備えて英気を養っているんです。

    …クラリネット

  • 中間部にオーボエ協奏曲かと思わせるドソロがあります。
    センスと体力を存分に問われるこのソロに、本日Tが挑みます。

    …オーボエ

  • ファゴットが聴かせたい所はゆっくりとした部分です。
    木管楽器とホルンとの重なりを感じていただけたらと思います。

    …ファゴット

  • 三連符の刻みにとても悩まされました。
    あれ? これって、難しかったところを書くんじゃないんですか?

    …ヴィオラ

  • 「ターボル」のテーマから始まるこの曲は、前曲と同様、後半は吹き続けるため、大変疲れます。しかし、ヴィシェフラートのテーマを弱々しく奏する訳にはいきません。
    金管の力強くかつ綺麗なハーモニーを是非作りたいと思います。

    …トランペット

  • ブラーニクは我が祖国の終曲らしく、最後は最強奏の連続です。
    最強奏はこの楽器の醍醐味と言えます。

    …トロンボーン

  • この曲は管楽器が主役だと思います。邪魔しないように弾いています。

    …チェロ

  • 中間部の木管とのアンサンブルが聴きどころです。

    …ホルン

  • 曲想ごとにくるくる変わる、打楽器の表情の変化にご注目ください。
    ラストは華やかに曲を盛り上げます。

    …パーカッション

ドヴォルジャーク:交響曲第7番 ニ短調

1884年6月にロンドンフィルハーモニー協会の名誉会員に推されたことがきっかけとなり、1885年に完成されました。
ちょうどその頃ブラームスが発表した交響曲第3番の影響を強く受けつつも、故国の民族的なリズムや、チェコでの宗教改革を担ったフス派のコラールを用いたりするなどしたこの曲は、この後作られた交響曲第8番、同第9番「新世界より」に並ぶ名作となっています。

  • 本日の1st奏者曰く、全曲を通して聴きどころで、音のイメージは「苦悩や抑圧」だそうです。

    …フルート

  • おいしい旋律はこの際他のパートに譲ります。
    我々は魅惑のベースラインで、皆様を低弦のトリコにするのです。

    …コントラバス

  • 2楽章の冒頭の主題で、クラのM理を見たい方は2階席で見て下さい。
    真っ赤な顔で吹いているクラのY美の隣で、譜面台から頭だけ見えているのがその人です。

    …クラリネット

  • やはり一番緊張するのが2楽章です。ppで、かつ縦も横も合わせるアンサンブルは今回の最大の難所かもしれません。

    …ファゴット

  • 2楽章後半に1stによる穏やかなソロがあります。
    これで皆様の疲れが癒されること請け合いです。

    …オーボエ

  • けっこうチェロの出番の多い曲です。
    3楽章の冒頭のメロディは相模原チェロとは思えない美しさ。

    …チェロ

  • 音の跳躍がとても多い曲です。
    3楽章の始め、ヴィオラと共に奏でる主題は跳ねるようなリズムで特徴的です。

    …1st ヴィオリン

  • 交響曲ではいつも暇そうにしていますが、曲のクライマックスには必ず登場します。お聞きのがしの無いよう!

    …トロンボーン

  • あるときはヴァイオリンのオクターブ下で歌い、あるときはチェロの美しい旋律の下を支えます。弦楽器の響きが豊かだなと感じた時、それはヴィオラが頑張っている時なのです。

    …ヴィオラ

  • 今回の当パートの顔ぶれは、1プルトの美男美女コンビをはじめ、洗練された都会センス溢れる紳士淑女の集まり(自画自賛)。この集団がどこまでドヴォルジャークの素朴さ、土臭さを表現できるかが、最大の聴きどころ?

    …2nd ヴァイオリン

  • 各所でソロがいっぱいです。特に1楽章の最後をお楽しみに。

    …ホルン

  • 美しい旋律に満ち溢れるドヴォルジャークの作品には珍しく、この曲にはトランペットに旋律らしきフレーズがでてきません。しかしながら、その伴奏だけでも美しい旋律が思い浮かべることが出来るよう演奏しています。
    そのわりには全曲にわたってかなりきつく、一見何でもないところでも随所でトランペット奏者が顔を真っ赤にして吹いております。最後の最後でその労が報われます。トランペットが朗々と響き渡るのをお楽しみに。

    …トランペット

  • 打楽器はティンパニしか登場しませんが、要所要所に登場し、曲を締めています。どの楽章もお勧めですが、特に3楽章は、「踊れる」音楽を目指しております。チェコの風景を皆様にお届けできるよう、心をこめて演奏したいと思います。

    …パーカッション

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