平成10年度 市民コンサート

モーツァルト:歌劇「ドン・ジョバンニ序曲」

H10年度市民コンサート パンフレットドン・ファン伝説に基づく「ドン・ジョバンニ」は、「大胆に女性遍歴を続けるドン・ジョバンニが最後は自分が殺害した騎士長の石像によって地獄へと連れ去られる」、といった内容の二幕のオペラです。
1787年にプラハで行われた初演は、大成功を納めたといわれています。

劇の内容に即して音楽はドラマティックな迫力を持ったものとなっており、序曲でもそれが示されています。
ニ短調の序奏で始まり、付点音符とシンコペーションの不安定なリズムを生かした緊張に満ちた音楽が印象的です。

リヒャルト・シュトラウス:ホルン協奏曲第1番

リヒャルト・シュトラウスの父フランツは、長くミュンヘン宮廷歌劇場の主席奏者をつとめるほどのホルンの名手でした。
このため、リヒャルトは幼少の頃からこの楽器に身近に接しており、彼が作曲した交響詩やオペラの中でしばしばホルンが効果的に使われています。

曲はアレグロ~アンダンテ~アレグロのロンドという一般的な3楽章形式ですが、3つの楽章は切れ目なく続けて演奏されるようになっています。

ヨハン・シュトラウス ファミリー:ポルカ・ワルツ集

18世紀の後半、ワルツはヨーロッパ中で流行しており、謝肉祭が近づくと老若男女が街にあふれ出てワルツを踊っていたといわれています。
音楽の都、オーストリアのウィーンでも大変な人気でしたが、ワルツを極めて高い芸術作品にしたのが、「ワルツの父」と呼ばれるヨハン・シュトラウス(父)です。
ワルツの黄金時代の中にいた息子ヨハン・シュトラウス2世は、数多くのワルツを作曲し、「ワルツの王」と呼ばれました。

1942年に始まった元旦に行われるウィーンのニューイヤーコンサートでは、主にシュトラウスファミリーが作曲したワルツ・ポルカが演奏され、今日では全世界に衛星中継されるようになり、日本のお茶の間でも元旦の夜に生中継でコンサートを楽しむことができるようになりました。

今回の演奏ではシュトラウスファミリーのポルカ・ワルツを6曲演奏しますが、ニューイヤーコンサートの楽しい雰囲気が少しでもお届けできたらと思います。

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