平成7年度 市民コンサート

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調

H7年度市民コンサート パンフレット1874年1ヶ月で書き上げられたこの曲は、豪壮・雄大な音楽の中にチャイコフスキー独特の感傷的な哀愁を感じさせる作品である。

この曲は当時としては新しい技巧が多く、ロシア随一のピアニストには演奏不可能として散々罵声をあびせられ、すぐには演奏されなかった。
その結果、初演は完成の一年後、彼の作品をよく手掛けていたドイツ人によってボストンで行われた。
その演奏会が大成功をおさめた翌月にモスクワでの初演が行われ、これも大好評だったということである。

第1楽章
最も有名な序奏が三拍子で奏された後、豪華壮麗なピアノのカデンツァを織りまぜながら、オーケストラとのアンサンブルが繰り広げられる。
第2楽章
弦のピチカートに乗って、フルート・ピアノ・チェロ・オーボエと次々に主題が受けつがれ、フランスの古民謡の節を用いた中間部へと入っていく。
第3楽章
ロシアの舞曲を思わせる素朴で烈しい終曲である。

ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」

この曲は1867年6月23日、聖ヨハネ祭の前夜に「はげ山の聖ヨハネの夜」という幻想曲として作曲された。

今回演奏する版はムソルグスキーの死後、R. コルサコフによって編曲されたものであり曲は5つの情景にわけられ、

  1. 魔物達とチェルノボクの登場
  2. チェルノボクの賛美とミサ
  3. 魔物達の狂宴
  4. 教会の鐘と魔物達の退散

となっている。

1886年10月27日、R. コルサコフ指揮の初演により好評を得て、ロシア国民楽派の代表的な標題音楽となっている。
ムソルグスキー独特の管弦楽法や型破りの和声で作曲され、魔物達の踊りや情景がきわめて写実的に、目に見えるようにあざやかに描き出されているが、その情景を本日の演奏で表現できるでしょうか?

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