10周年記念演奏会~フランス音楽の夕べ~

ビゼー:「カルメン」第1組曲より

10th定期パンフレットオペラを観たことの無い人でも、「カルメン」といえば闘牛をれんそうするほど有名ですが、このオペラは、フランスの文豪メリメの原作で、スペインのセヴィリアを舞台に、タバコ工場で働くジプシー女カルメンをめぐる竜騎兵ドン・ホセと、闘牛士エスカミーリョの物語です。
これに同じくフランスの作曲家ビゼーが曲をつけオペラに仕上げました。

本日の演奏順番は組曲のとおりではなく、オペラの流れに沿って行います。
更に最後に同じビゼーの「アルルの女」よりファランドールを演奏します。
実際に上演されることは少ないですが、オペラの第4幕にこの踊りが使われているそうです。

  1. 闘牛士

    有名な第1幕への前奏曲
    闘牛士の行進とエスカミーリョのアリアの2つの主題が使われている。

  2. 前奏曲

    オペラでも前曲に続いてすぐ演奏される。
    無意味で重苦しいメロディはカルメンの悲劇を暗示している。

  3. アルカラの竜騎兵

    第2幕への間奏曲で、ホセがカルメンに逢いに行く時口ずさむアリアがファゴットで奏でられる。

  4. 間奏曲

    第3幕への間奏曲。
    フルートが奏でる美しい牧歌風の曲は、もとは「アルルの女」のために書かれた曲。

  5. アラゴネーズ

    第4幕への間奏曲。
    スペインのアラゴン地方の民族舞曲がもとになっている。

  6. 『アルルの女』より「ファランドール」

    男女が手をとりあって踊るフランス南部プロヴァンス地方の民族舞踏がもとになっている。

サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲 第3番 ロ短調

C. サン=サーンスは、その生涯に全部で3曲のヴァイオリン協奏曲を書き残しています。
しかし、第1番と第2番の協奏曲は今ではほとんど演奏される機会もなく、サン=サーンスのヴァイオリン協奏曲といえばこれを指すほど、この第3番は広く親しまれている名曲といえます。

この曲は1880年に作曲され、サラサーテに献呈されました。
初演は翌年1月、パリにおいてサラサーテ自身のヴァイオリンで行われました。
今夜はヴァイオリンの美しい音色をどうぞたっぷりとお楽しみ下さい。

第1楽章
アレグロ・ノン・トロッポ
変則的なソナタ形式。ソロヴァイオリンの悲劇的でドラマティックな旋律が印象的な楽章。
第2楽章
アンダンティーノ・クワジ・アレグレット
3部形式とソナタ形式の融合による独自の形式。抒情的で甘美な緩徐楽章。
第3楽章
モルト・モデラート・エ・マエストーソ ~ アレグロ・ノン・トロッポ
カデンツァ風の序奏と自由なロンド形式。
ヴァイオリンの華やかな技巧が随所にちりばめられたフィナーレ。

ベルリオーズ:幻想交響曲

ベルリオーズは、24歳の時、女優スミスソンに熱烈な恋心を抱くが結局は悲恋に終わってしまう。
この事件が動機となって「幻想交響曲」が生まれました。
この曲は心理的な標題音楽で、「一芸術家のエピソード」という副題がついています。

曲全体の標題は、「感受性の強い若き芸術家が失恋し、絶望してアヘンを飲み自殺を図るが量が少なくて死にきれず深い昏睡の中で一連の夢を追う。特に愛する女性の彫像は1個の旋律として色々な形で現れる」とあり、ベルリオーズが自分自身の失恋劇を一つの物語としてこの交響曲に表しています。

各楽章のタイトルそしてメロディーからこのドラマをお楽しみ下さい。

第1楽章「夢と情熱」
愛する人に出会う前に感じていた焦燥と不安はやがて激しい恋と変わり、苦悩や嫉妬を経て宗教的な慰めが訪れる。
第2楽章「舞踏会」
華やかな祝祭の中に、恋人の姿を再び見出す。
第3楽章「野の風景」
夏の夕方、野にいる彼は、二人の羊飼いの若者が交わす笛の音を聞き、幸福な気分にひたるが、再び彼女の幻影を見て不安にかられる。
羊飼いの一人が吹く笛に応答はない。日は沈み遠雷、孤独があたりを包む。
第4楽章「断頭台への行進」
彼は愛する人を殺し、死刑を宣告され刑場へひかれる。
最後に一瞬、恋人の幻が浮かぶが、ギロチンの一撃で中断する。
第5楽章「ワルプルギス(魔女)の夜の夢」
彼は、自分の葬式に集まった魔物たちと魔女の踊りを見物している。
不気味な音やうめき声の中には、恋人の旋律が野卑な踊りと化して混じっている。
弔鐘が鳴り、死者を弔う「怒りの日」の旋律と「魔女のロンド」が入り乱れ、狂気のフィナーレとなる。
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